多汗症の治療法にはいろいろありますが、手や腋下などの多汗症でよく用いられるのが塩化アルミニウムによる治療です。汗を出す管の細胞に作用する塩化アルミニウム溶液を外用として使用します。溶液が管を閉塞させることを利用し、発汗を抑えることが可能です。
またこの治療法は外用治療ですので、一過性のものに過ぎません。つまり外科手術とは違い、継続的な治療が必要になります。
もちろん外科手術をしたとしても患者さんの生活習慣は大切ですが、継続しないと途中でまた逆戻りになってしまい、汗の量ももちろん同じレベルで噴出すことが常ですので、通いやすいクリニックや病院で処置を受けることが大切です。
基本的な処置方法はとても簡単で、手のひらや腋下の場合、寝る前などに部位に塗ります。また朝になったら洗い流します。この方法を毎日繰り返し、定期的にクリニックなどで状態をチェックしてもらうとよいと思います。
また程度がまだ低い場合は上記のような方法でもかまいませんが、汗が始終滴るような重度の多汗症の場合、外用薬を塗ったらゴム手袋やサランラップなどで巻き、効き目を減らさないようにすることも大切です。
この処置を毎日繰り返し、まだ効き目が薄いような場合はコットンなどの染み込むものを巻いて薬剤を塗り、ゴム手袋をはめたりといった工夫をすることです。
塩化アルミニウム溶液の場合、2週間程度で効き目が出るケースが多いようです。またそれでも効き目を実感できないような場合、他の方法を考えたほうがよいかもしれません。
精神的なものもありますので、できるだけリラックスした状態で初めてみることも大切です。また諦めて塗るのをやめてから効き目が出る方もいますので、ある程度継続させるという方法もあります。